【東大生が考察】「影響力の武器」を活かす方法を考えてみた

読書
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  • 売れ残っていた宝石の値段を2倍にしたら、全部売り切れた。
  • 不動産屋さんが見せてくる最初の物件はだいたい売る気ない
  • 3月に発売した「Nintendo Switch」が翌年ごろまで品薄だったのには理由がある
  • 好かれるお天気キャスターと嫌われるお天気キャスター、違いは天気に
  • コロナウイルス拡大による物資不足が起こるわけ

この記事を読めば上の現象が理解できます。

今回紹介する本は「影響力の武器」と呼ばれる古典的名著です!

「影響力の武器」の画像検索結果

分野は行動心理学という、人間の行動する際の心理状態についての学問をもとにした内容となってます。

僕は以前にも「ファストアンドスロー」という心理学の名著である本を読んでいました。

こちらはたくさんの論文や研究事例を紹介していたので、どちらかというと学術書に近い内容でした。

ただ「影響力の武器」は、実生活での人間の不思議な心理行動を例に挙げて説明されていたので、なかなか読みやすかったです

しかし、それでも分厚くて決して簡単とは言えないので、簡単に説明してくれるようなものがあったら良いなと感じました。

なので「影響力の武器」がどんな本なのかを皆さんにわかりやすく紹介しつつ、僕なりの考察を加えていこうと思います。

この本は6つの心理現象にわけてそれぞれ紹介されているので、このブログでもその形に沿って紹介していきます。

ではさっそく本題に行きましょう。

Golden Gate bridge during daytime

「影響力の武器」 

最初に、前提として皆さんに知っておいてもらいたいことを書きます。

それは、「現代の情報が溢れる社会において、人間の脳が追いついていない場面が多々ある」ということです。

簡単にいうと、忙しすぎて脳が疲れてるといったイメージです。

疲れた脳は、なにか判断をするときに、なるべく悩まずに済む手段を選びます。

本ではこんな例が紹介されていました。

宝石店での話です。

店長が売れない宝石の値段を半分にして在庫処分させようとしました。

ただ、店員は聞き間違えて、値段を2倍にしたのです。

店長がそれに気づいたときには、2倍にしたにも関わらず、その宝石全てが売り切れていました。

この理由は、宝石の値段が高いほど、宝石の価値があるのだろうと安易に結びつけて観光客が購入したからです。

確かに、普段であれば値段が高いほど質が高いのですが、今回の場合はそれが適応されていませんでした。

高値、高品質を脳が安易に結びつけていたせいで、宝石にあまり詳しくない観光客はそれらを購入したのです。

このように、私たちの脳は考えているようであまり何も考えていないことがわかります。

まあ、何かを毎回買うたびに、この商品はしっかりと価値があるのか?と考えるのは大変ですからね。

「私は値段につられていないか?」とせめて高価な買い物をするときはしっかり考えた方が良さそうです。

さて、ここから6つの心理現象についてそれぞれ述べていきます。

selective focus photography of yellow flower

コントラストの原理 〜影響力の武器〜

この原理は、人間が最初に与えられたものを基準に物事を考えるという原理です。

これは不動産屋でよく使われています。

不動産屋は物件を見せるとき、本命の物件は必ずといっていいほど、後に見せます。

そして、最初に見せる物件は大概ボロかったり、何か欠陥があることが多いです。

それは、不動産屋がこの「コントラストの原理」をよく知っており、それを使おうとしてくるからです。

最初の物件に満足がいかなかったお客さんは、本命の物件を見て、より魅力的に見えるわけです。

これはなかなかに厄介で、不動産に関して何も知らなかった場合、最初に見せられた物件を基準にするしか手がありません。

なので、これに対応するためには後に良いものを見せられたときに、この人はもしかして比較対象をあえて作っていたのではないか?と疑問に思うことが大切でしょう。

逆にこれを知っていれば、何か購入して欲しいものがあった場合、最初に囮にようなものを見せれば本当に買ってほしい商品を買ってもらえるかもしれませんね…笑

gray wooden sea dock near green pine trees under white sky at daytime

返報性の原理 〜影響力の武器〜

これはよく言われるギブアンドテイクのことですね。

他人は何か恩恵を感じることをされたとき、その人に似たような何かを返さないといけないと感じる原理のことです。

この原理の厄介なところは、最初に受けた恩恵が小さなものでも、お返しが大きくなる可能性があるということです。

本書ではこんな話が紹介されていました。

ある女性が車に乗って出発しようとしたとき、エンジンがかかりませんでした。

それを見ていた男性が、エンジンをなおしてくれたそうです。

その女性は、「何か困ったことがあったら言ってね。」と礼をして去ったそうです。

1ヶ月後、偶然困っていたその男性が車を貸してほしいと言ってきました。

女性はなぜか貸さないといけない気分になったらしく、結局その男性が事故で車をめちゃくちゃにしたそうです。

女性は、なんで一回しか会ったことがない男性に貸したのか、自分でも理解できていない様子でした。

さらにこの原理は、押し付けられた好意にも発生するところが怖いところです。

例えば、頼んでもないのにコーラを買ってきた人がいたとします。

その人があとでアンケートに協力するよう求めたところ、コーラを買ってきたない場合に比べて、劇的にアンケートの回答率が上がったそうです。

さて、この原理は色々な場面で使えそうですが、先ほどのコントラストの原理と組み合わせることができそうです。

例えば、なかなか高い額のお金を貸してもらうよう友達から要求されたとします。

あなたは断りますよね。

その後に、額を下げて現実的な値段を提示されたら、あなたはついつい貸してしまいそうになりませんか?

これは、相手が譲歩してくれたのだから、自分も譲ろうとする「返報性の原理」と前の値段を基準にして考える「コントラストの原理」が働いています

なので、あなたが最初に無理な要求をされて、その後にそこそこ現実的な提案をされた時は気をつけるようにしましょう。

ただ、相手が本当に純粋な好意の場合もあるので、ずっと疑心暗鬼でいるのも厳しいですよね。

なので、相手に優しくしてもらったら、自分も優しくするのはもちろんですが、相手が何か要求をしてきたらまた別にしっかり考えるようにしましょう。

相手がその要求を通すために、最初に良いことをしてきたのか、それとも本当の好意なのか、見極めることに徹するべきです。

こうやって書いてると、なんだかずるい奴だと思われるかもしれません。

しかし、心理現象としてこのような事例がある以上、僕たちは無防備でいるわけにも行かないと思います。

これを利用する側に回るかは人それぞれですが、少なくとも利用されないよう知識として入れておくのは大切ですよね。

body of water between mountains

一貫性の原理 〜影響力の武器〜

一貫性の原理」というのは、人が一度立場を表明したらそこから背くような行為がしづらくなる、という原理です。

これはかなり有効に使うことができて、皆さんも使ったことがあると思います。

例えば、ダイエットを始めるときに、SNSに投稿して周りの人に宣言すると、それだけで辞めづらくなりますよね。

コロコロ意見を変える人より、一貫的な立場を持ってる人の方が他人から好かれやすいです。

これは古くから人間が、群れ社会で生き延びるために埋め込まれてきた考え方が由来しているのでしょう。

そして、この原理で大切なのは、自分が表明したという責任を感じて初めて「一貫性の原理」が発生するということです。

簡単にいうと、何かを始めるときに、自分の意思で始めないと辞めやすくなるよということです。

外からの圧力で自分が何かを始めた時、その人は責任が自分にないと感じるようです。

ダイエットを始める時も、他の人に言われてからじゃ続かないのはそれが原因ですね。

なので、あなたが例えば勉強しようとする時、親に勉強しなさいと言われたからやっても全くやる気が出ないでしょう。

逆に、親の立場から考えると、自分から「勉強しないといけないな。」と思わせるようにするのが大事であって、命令するでは効果がないよということです。

「勉強したら、良い大学に行けて、周りの友達の質も上がっていくよー。」と言うような、勉強のやる気を引き出してあげるのが重要ということですね。

このように一貫性の原理は、自分のモチベーションを高める上でも使えるし、相手のやる気を引き出すためにも使えるので、かなり有用だと思われます。

lone road going to mountains

社会的証明 〜影響力の武器〜

社会的証明というのは、人がたくさんいる中だと人間は動きづらくなるという原理です。

例を挙げると、誰かが熱中症で道端で休んでたとします。

その場所の人通りが多い場合、たくさんの人がスルーする確率が高いです。

この現象については、以前は都会の人は性格が冷たくなると言われてたのですが、そうでないことがわかってきました。

これは、多数の人が見ているのに誰も助けに行かない、という状況が不確実性を増加させ、余計に人々が助けに行きづらくなっているのです。

なので、もし都会で誰かが具合悪そうにしていたり助けを求めていた場合、この原理を知っている私たちが即座に動くべきだと思います。

逆に、私たちが人混みの中で助けを求める場合、その不確実性を取り除けば良いのです。

通る人に直接声をかけて、してほしい行動まで指示しましょう。

救急車呼んでください、水をください、などですね。

それをすれば、よっぽどひどい人でない限り動いてくれるはずです。

このように他人がいることで自分の行動が抑制されることを「傍観者効果」とも言ったりします。

green tree on grassland during daytime

好意 〜影響力の武器〜

これは原理というより、好意を持ってると起こる現象みたいなものです。

例えば、新車モデルの発表時に隣にだいたい美人な女性が立ってますよね。

これは、人が好意を関連づける心理効果があるからなんです。

美人な女性が隣に立ってるだけで、無意識のうちに車の性能が高いんだろうなと感じてしまいます。

逆に、悪意も関連づけられます。

例えば、竜巻などが起こりやすい地域の天気キャスターは、晴れが多い地域のキャスターに比べて好感度がとても低いそうです。

お天気キャスターと、その地域の天気は、全く関係ないと私たちは理解していますよね。

なのに、無意識のうちに結びつけてしまうのです。

ちなみに、竜巻だと予報したキャスターに殺害予告が届いたこともあるそうで、なかなか大変な仕事なのかなと思ってりもします。

これの応用で、人は好意を抱いてる人に対してYESと答えやすくなります。

なので、営業マンなどはまず最初に好意を持たせるところから始めるそうです。

もし、相手が何か交渉を仕掛けてきた時に、その相手に対して多大な好意を抱いていないかしっかり自分の中で確認した方がいいかもしれません。

man and woman hugging near sea during golden hour

希少性 〜影響力の武器〜

これが最後に紹介する原理となります。

人は、何かを得るより、何かを失うことを重く捉える性質があります。

これは自然の摂理にかなっており、何か新しいものを手に入れるより、何かを失うことの方が生きていくうえで困難になることが多いですよね。

これは、ソ連の政策がうまくいかなかったことが例にあがります。

ゴルバチョフさんは、それまで厳しかったソ連で自由な政策を唱えました。

その後、ゴルバチョフさんが軟禁され、元の不自由な政策にもどると市民が一斉に猛反対したのです。

前はおとなしく従っていた市民が、自由が失われることに反発したのだと考えられます。

他にも、現在コロナウイルスの蔓延による色々な物資の不足が話題になっています。

これも、希少性が絡んできてるでしょう。

トイレットペーパーが無くなる可能性があると知った途端、普段はそんな買い込む必要がないのになぜか買い占めてしまう現象です。

「他の人が買い占めてるから一応自分も買うけど、自分だけはトイレットペーパーが無くなるのはデマだとわかっている。」と思いながら購入してる人が多いと思います。

ちなみにこれは、「多元的無知」といって希少性とはあまり関係がありませんが、これらの心理現象があいまっって物資不足が起こっているのだと考えられます。

仕方ないことですが、なるべく本当に必要な人の元に届くようになって欲しいですね。

最後に、Nintendo Swichのことについて憶測ですが述べておきます。

Nintendo Switch

まず、おもちゃメーカーはクリスマスの前のシーズンである11月あたりから、自信のあるおもちゃのCMを流しはじめます。

そして、12月にはそれらを品薄にするそうです。

これには希少性が関係していることに加えて、最初の方に書いた「一貫性の原理」が働いています。

例えば、子供に購入すると約束した場合、12月にその商品がなかったら代わりに別のものを買いますよね。

そして2月あたりに在庫が復活した時、子供と約束したから買わざるを得なくなるそうです。

おもちゃメーカーの間では有名な手法らしいですが、これのやりすぎで、売らない商品のCMが違法として処分された会社もあるそうです。。

 

これで「影響力の武器」の紹介は以上となります。

今回紹介した例以外に、「UFOが来ると信じて、結局来なかった集団の末路」や、「凡人が他人を痛みつけるのをやめなくなる実験」など興味深く心理現象がたくさん紹介されているのでよかったら読んでみてください。

 

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